豊島区教育長 金子智雄 殿
日本共産党豊島区議団
団長 渡辺くみ子
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を、希望する幼小中高特別支援学校の児童・生徒が観に行く「学校連携観戦」は、参加予定の児童・生徒数は、五輪延期前の2020年2月時点で、公立学校81万人、私立学校9万人とされています。
都教育委員会は区市町村や学校に、五輪延期決定後の参加やキャンセルの意向を確認せず、事業を推し進めています。組織委員会は5月に、東京都、関係自治体、東日本大震災被災3県の学校連携観戦チケット担当者あてに、6月23日までに最終的な参加人数を検討してほしいと案内していることが明らかになりましたが、これらを区市町村に伝えていませんでした。東京都や都教委の五輪「開催ありき」の対応に、学校や子どもたちを巻き込み、危険にさらすべきではありません。
子どもたちを公共交通機関で遠出をさせ、競技会場に連れて行くことは、感染リスクが増し、熱中症も心配され、安全に観戦できるはずがないと、保護者や教員をはじめ多くの都民は、懸念しています。東京都医師会の尾崎治夫会長は22日、都内で会見を開き、「私はやはり止めた方が良いという意見だ」と述べました。
目黒区教育委員会は、6月22日「学校連携観戦事業への参加の中止」を決定、同日開催の区議会文教・子ども委員会に、「東京都教育委員会が指定する公共交通機関の利用による観戦は、新型コロナウィルス感染症や熱中症の不安がぬぐえないことから、幼児・児童・生徒の安全・安心を第一に考え中止する」と報告しました。文京区も観戦取りやめの通知を出しました。
わが党区議団は、5月13日「新型コロナウイルスから区民の命とくらし・営業を守るための申し入れ(第10次)」において、「オリンピック・パラリンピック大会の学校観戦は、中止すること。」と求めてまいりました。今こそ、豊島区教育委員会の判断で、学校連携観戦は中止することを求めるものです。