豊島区長 高野之夫 殿
2021年2月5日
日本共産党豊島区議会議員団
政府は緊急事態宣言を1月7日、再び発出しましたが、感染拡大が収まらず3月7日まで延長を余儀なくされました。東京都の感染確認数は2月3日現在、新規676人、累計総数10万1466人です。感染者数は減少傾向ですが、重症者数、入院者数、在宅者数、調整者数も高止まりで、病床と保健所も逼迫しています。現場で奮闘されている医療従事者はもとより、保健所の保健師をはじめとする職員のみなさんに、心からの敬意と感謝の意を表すると同時に、現場のみなさんの負担を減らし医療崩壊、医療壊滅へ向かうことを防ぐためにも、徹底した対策で感染を減らすことが必要です。
豊島区においても感染者数は、1月4日から10日の週の347人をピークに、徐々に減少していますが、1月の新規陽性者は941人、累計2,424人の約4割にも及んでいます。
緊急事態宣言の延長で、生活に困窮する区民と経営難にある事業者に対し、区として国や東京都に支援を要請するとともに、区独自の支援策を講じることが必要です。
よって、下記の項目にただちに取り組むよう申し入れるものです。
(記)
1.PCR検査体制について
①いつでもだれでも何度でも無料でPCR検査がうけられるよう、PCR等検査の自治体負担をなくすため、国に全面的な財政措置を行うよう求めること。当面早急に、医療、介護、福祉、教育、清掃等の現場で働く人たち(エッセンシャルワーカー)が、定期的に公費でPCR検査を受けられるようにすること。中小企業や建設労働者にも拡大すること。すべての妊婦が公費でPCR検査を受けられるようにすること。
②広島県のように無症状者を含む全区民、就業者、学生などを対象にPCR検査を民間や大学などあらゆる資源を活用して一刻も早く実施すること。その際、国も感染拡大地域には希望者全員検査を打ち出していることから、国の検査の前倒しとして国と協力して実施すること。
③感染者が出た保育、教育、介護事業所や障害福祉施設、グループホームなどは濃厚接触者だけでなく、周辺の人のPCR検査をさらに拡充すること。
④区のPCR検査センターで行う検査の結果は、陽性陰性にかかわらず少なくとも翌日には通知すること。
⑤区施設等で検査を行った職員等は、検査結果が判明するまで自宅待機とすること。その間の賃金は非正規の職員であっても区が補償すること。
2.保健所の体制強化と自宅療養者への支援について
①正規の保健師を増員すること。
②自宅療養者への支援の充実を図ること。食料品、日用品の配布は、すべての自宅療養者に無料で行うこと。
③パルスオキシメーターは、すべての自宅療養者に貸し出すこと。
④宿泊療養を必要とする陽性者数に見合ったベッド数を確保するため、都と協力しながら区独自にでもホテルを確保すること。その際、家族が一緒に宿泊できるホテルを用意すること。
3.医療機関に対し減収補填のための支援策を講じるよう国や都に要望するとともに、区として当面の支援策を講じること。
4.生活困窮者、子育て世帯への支援について
①生活に困窮している低所得者、子育て世帯に直接支援をすること。
②住居確保給付金の支給について、実態に見合うよう区が独自に上乗せすること。
5.事業者への支援について
①コロナ禍で経営難にあえぐ事業者の実態に見合った補償を行うよう、国や都に要望すること。
②区の緊急融資の返済猶予期間を延長し、廃業・倒産の状況によっては返済免除とすること。また、限度額を引き上げること。
③豊島区独自に、店舗テナントへ直接家賃を補助すること。
6.保育について
①緊急事態宣言発出に伴い園児の保護者ができる範囲で登園自粛や保育時間の短縮などを申し出た時は保育料の軽減を行うこと。
②感染拡大防止として、施設改修や備品購入費の補助、衛生消耗品の配給などをすること。
7. 国民健康保険について
①国民健康保険料を引き下げること。子どもの均等割り軽減について国の 2022 年度から未就学児対象軽減を待つことなく直ちに実施し、対象や軽減割合の拡充も国に求めること。区長会や区独自でも実施すること。国保料の減免対象にフリーランスなど雑所得で確定申告している人も加えること。
8. 区有施設について
①区施設の手回し式の水栓は、自動水栓またはレバー式水栓に切り換えること。
以 上