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一般質問
2020年第1回定例会「自治体本来の役割をはたし、命と暮らしを守る区政に」
2020.02.18

 私は日本共産党区議団を代表し、「自治体本来の役割をはたし、命と暮らしを守る区政に」と題して一般質問を行います。
第1に、2020年度予算について
第2に、国民健康保険について
第3に、健康施策について
第4にその他として、職員体制について
の4点について質問します。

第一に 2020年度予算について、質問します。
 安倍政権の「桜」疑惑は、国政私物化という首相の政治姿勢に直結する大問題です。また、カジノ汚職事件は、首相の目玉政策をめぐる利権の構図が問われています。「桜」疑惑では、資料を出さず、質問にまともに答えない、首相とその側近、さらには忖度する官僚に批判が集まっています。
 自公政権は、「社会保障のため」と言って消費税増税を押しつけてきましたが、実際には大増税とともに「年金も医療も介護も生活保護も改悪の連続で、7年間で合計4・3兆円もの負担増と給付削減が行われた」のです。これが、消費税増税とともに、くらしを押しつぶす大きな要因となりました。
 そのうえ、安倍政権は、「全世代型社会保障改革」の名で、年金・医療・介護などの連続改悪に踏み出そうとしています。
 豊島区の2020年度予算は最大規模だった2019年度よりも219億円へったとはいえ、1282億9300万円と過去2番目の予算規模となりました。豊島区はこの予算について、1 区の未来展望を実現するメリハリのある予算、2 「としま新時代」を展開する戦略的な予算、3 7年連続で財政調整基金の取り崩しを行わない健全な予算、といっています。
 歳入が増え、基金も増える、こんなにお金があるのに、街をあるくと区民から「豊島区はお金がないんですね」と言われることがあります。例えば、ある方は、豊島区から防災井戸について調査がきたので「モーターのベルトを直せば使えるので、補助はあるか、と質問したけど、職員は「調査をしているだけであとはわからない」と言ったそうで、その方は「豊島区は修理費も出せないのかね」と。別の方は区民ひろばのカラオケが使いにくいので直してほしい、と言ってもなかなか直してもらえない、日曜開館では職員を二人体制にしたい、女性一人では不安、と考えても、一人分しかお金が出ない、と言っておりました。そういう方々に私が、新ホールに84億円、池袋西口公園に30億円かかっているとはなすと、びっくりされます。また、昨年2月からの東アジア文化都市2019に関する式典や豊島区立芸術文化劇場のオープニングなどでは、度重なる動員に参加者から「またか」とか「第二会場にまわされてよく見えなかった」「空席を埋めるために呼ばれているのか」などの声も寄せられました。

 最初に豊島区長の区政に対する基本的な考え方、自治体の役割についての区長の姿勢について伺います。
 区長は、招集あいさつ・所信表明で当初予算案についてのべるなかで「公民連携を積極的に推進することで、『稼げる自治体』としての新たな歳入の確保にも努めてまいります」と述べております。豊島区で公民連携という言葉が最初に出てきたのは、2017年度予算案でした。「民」とは、個人としての区民ではなく民間企業を指すもので、具体的には防災を口実に西武本社ビルへ接続する南デッキを西武鉄道に12億円も補助金をだしてつくる話とコカ・コーラとの包括連携協定で公園にトイレを寄付してもらうかわりに飲料自動販売機設置許可を出すという話、つまり名だたる大企業と手を組み、多額の税金を投入したり、公有地を民間のもうけに差し出すことでした。公園への自動販売機の設置はなくなりましたが、南デッキには12億円が投入されました。民間企業はもうからない事業に参入はしないのであります。 そもそも、地方自治法にあるとおり、地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本としなければなりません。
そこで質問します。
 「稼げる自治体」とは一体どういう意味でしょうか。まず、だれが何のために稼ぐのですか。豊島区が稼ぐのか、豊島区の個人商店や中小企業が稼ぐのか、それとも大企業が稼ぐのか、区長の認識をお答えください。
 区長肝いりの四つの公園では、基本的な維持管理経費しかかからない南池袋公園とちがい、莫大な経費をかけてイベントなどを行っている池袋西口公園や中池袋公園、そして広大なイケ・サンパークでは、それぞれカフェの設置などがされていますが、少しくらい稼いでも追いつかないほどの維持管理経費や運営補助等がされているのではありませんか。これについてどう考えているのか、答弁ください。

 次に、予算についての二つ目の質問として来年度も大きなイベントが企画され、さらに不要不急の大型開発や、ハコモノの事業費の増や多額の維持管理経費が組まれていることについて3点伺います。
 来年度予算の新規拡充では、オリンピック・パラリンピック気運醸成事業1億7900万円、イケバスの運営費補助やルート変更によりバス停(三か所)増設や上屋など5667万円、池袋西口公園の維持管理経費については未来文化財団への委託費とナイトライフ観光で2億8000万円、トキワ荘の運営費1億4387.9千円、芸術文化劇場こけらおとし公演に4億2100万円、さらには、民間ビルのオープンにあわせたハレザのグランドオープン1000万円、イケ・サンパークの運営費1億2452万円などとなっています。

 一点目はイベント関係についてです。わが党は東京オリンピック・パラリンピック大会については、国民生活充実の中で成功させることが求められていると考えます。五輪経費の縮減・透明化は小池知事の明確な公約であるにもかかわらず、都の負担だけで1兆3,700億円にまでふくれ上がり、しかもスポンサー企業との契約金額は多くが非公開とされています。報道によると、ボランティアと同じような仕事のアルバイトの募集があり、疑問の声が上がっています。
 豊島区のオリンピック・パラリンピック気運醸成事業については、区長は、西口公園でのライブサイトについて「豊島区の強い要望が受け入れられ午後9時まで開催することが決定した」「今後地域のボランティアの皆さんと区職員による警備体制を検討してまいります」と招集挨拶で述べました。大会期間中は、昼間は暑さが心配で、それに加えて午後9時まで開催として夜間の警備も加われば、地域のボランティアの負担も大きく、区職員への負担も大きくなると予想されます。
 東アジア文化都市2019では、職員の過労死レベルの残業があり、私は2019年度予算審議で指摘をしましたが、二度と同じ過ちを繰り返してはなりません。
 また、7月には東京都知事選挙があります。そして、オリンピック開会にあわせハレザ池袋のグランドオープンが予定されています。あらためて各種イベントでのボランティアの強制や会場をいっぱいにするために区民や職員を動員することのないようにすべきと考えますが、いかがか答弁ください。

 二点目は東アジア文化都市2019記念事業についてです。昨年キッズパークが加わり23事業に増えたこともあり、事業費の総額が454億円から459億円に5億円増えています。維持管理経費つまりランニングコストについては、新規拡充事業一覧や未来戦略プラン(案)から抜粋する限りでもかなりの金額が見込まれます。
 そこでIKEBUSについて質問します。
 イケバスは区民の足ではなく、「観光目的」「外から人を呼ぶためのもの」です。区は、最初は事業者への運営費の補助はしないといっていました。昨年9月にだされた収支見込では、1日当たり1000人以上がチケットを買う、貸し切りバスは一時間当たり5500円を10時間で360日運行する、広告収入をえる、などしてようやく180万円の黒字という見積りで、わが党は過大な収入見積もりだと指摘してきました。
 今度は特別乗車券の利用できる期間を2月末まで延長し、区民の皆様へIKEBUS応援企画「みんなでIKEBUSに手を振ろう」の呼びかけをするとのことです。イケバスにのってるお客さんに手を振るにしても、区民からは乗客が乗ってないガラガラだと批判の声があがっています。
 乗車実績は19年12月、今年1月で有料無料あわせて1日当たり休日でも最高で850人程度、平日だと200人から500人、一日62便ですから、少ない日は一便あたり3~4人しかのってないということです。
 こんなにガラガラなのに、20年度はルート変更にともないバス停の増設と上屋の設置などの初期投資約2000万円と運行経費で計5660万円計上されていますが、初期投資のうち上屋の設置についてはデザイン・監修のみで建設費は含まれていないとのことです。
 一方では、高松を走る池04バスは1日5便しかなく、上池袋や大塚、駒込などをはじめとしてコミュニティバスの要求は強く、長崎地域では銭湯がなくなって「銭湯にいくためのバスが欲しい」という声が出ています。

そこで質問します。
 イケバスの初期投資は現在のところ4億5000万円となっています。しかし、これには停留所の上屋の設置費は入っていないと聞いています。上屋の建設費はいくらになるのかお答えください。
 運行費補助については、これ以上の税金投入をやめ、区民から要求の強い「区民の足としての交通機関」コミュニティバスの運行を早急に進めるべきです。答弁ください。

 予算についての三つ目の質問として区民の需要にこたえているかについて三点質問します。
 一点目は保育の質の確保・向上について質問します。
 認可保育園が急速にふえました。園庭がない保育園が増え、わが党は区として園庭のある保育園を区が作るべきと求めてきました。また「子どもの育ち」という点から考えて、保育の質を確保するには、そこで働く職員、保育士の確保も重要です。
 保育士の給与は全産業平均より10万円も低く、時間外労働や不払い賃金が広く横行し、業務量の多さ、労働時間の長さが職員に過度なストレスを与えており、辞めたいと考えている保育士も2~3割いるなど、深刻な実態があります。保育士不足は、給料や労働条件など待遇改善が進まないためです。8時間労働、週休が保障される保育士が配置できるようにするとともに、マタニティハラスメントをなくし産休・育休もとれる職場にしなければなりません。
 今、社会福祉法人も株式会社も保育士の確保に困っていますが、特に株式会社の場合、保育士の給料が安いことが指摘されています。雑誌や新聞に調査結果が掲載され、下位20社の中には、豊島区内の保育園やあるいは豊島区で保育園を経営している会社もありました。また保育士の大量退職も問題になり、豊島区にも一度に6人退職した保育園があったと報道されました。
 この間、国は職員配置基準を改善しないなど保育予算を低く抑え、東京都も公私の保育園の賃金格差を是正するために行っていた補助を廃止してしまったのです。 キャリアアップ補助金なども実施していますが、保育士不足がなかなか改善されません。

そこで質問します。
 豊島区として、保育園職員配置基準の見直しを国に強く求めるべきですが、いかがですか。保育士の研修、産休・病休等の代替職員の雇用経費を国の制度で保障することもふくめ、保育士の労働時間の短縮を図り子育てしながら働き続けられる労働環境になるよう整備すべきです。答弁ください。
 2018年私が指摘して、豊島区では、ようやく今年度中に保育園の全園検査が終了すると聞いています。 検査結果について公表すべきです。そして現実に給料が上がったと実感してもらうためには、豊島区独自に直接保育士に対する給与上乗せをおこない、その補助金がきちんと上乗せされているか検査をし、その結果、給料が安い保育園には経営者に対し、指導すべきと考えますが答弁下さい。

 二点目に給食の無償化についてです。
 わが党は、義務教育は無償が原則という立場から、教育の私費負担をなくすことを求めてきました。中でも負担が重い、修学旅行と学校給食費の負担軽減については毎議会のように取り上げてきました。来年度予算で「学校給食への公費補助事業」が始まります。豊島区が、お米代を補助してその分、他の食材を増やしたり行事食を実施したり、消費税引き上げ分をあげないようにする、とのことで予算額は2142万円となっています。消費税増税により負担増をさせない、保護者負担を増やさないという点では、第四回定例会での清水議員の質問に「一律補助ではなく、食育の観点からの公費投入を考えている」という答弁からは、一歩前進と考えます。しかし、今回の給食費補助の効果は、給食費の負担をさげるのではなく「給食費を上げないため」となっています。

 そこで質問します。
 豊島区では、幼児教育無償化に伴う保育園の給食費負担は求めないこととしたではありませんか。幼稚園の給食費補助も拡大しています。なぜ、学校給食では負担軽減に取り組まないのか、答弁ください。
 また、2018年度障害者通所施設への日中活動系サービス事業所利用者食費負担軽減助成金わずか500万円を削ってしまいました。利用者の負担軽減のために、復活すべきです。答弁ください。

 三点目に、楽器寄付ふるさと納税についてです。
 1月の行政情報公開・個人情報保護審議会で、インターネットを通じて行う楽器寄付ふるさと納税委託について諮問がありました。取り扱う個人情報として寄付者の個人情報に加えて、「吹奏楽部で楽器寄付を募るにあたり、吹奏楽部生徒の写真掲載が効果的であるため」保護者と本人の同意を得て「肖像写真」という個人情報を取り扱うものでした。委員からは肖像写真についてはら反対の意見が多くだされましたが私も反対です。「休眠楽器」の活用でものを大事に使うということは否定しませんが、まずは今ある楽器の修理・修繕をきちんと行い必要なものは新しいものを計画的に購入するのが当然です。
 この制度は楽器が欲しい学校に、「楽器を寄付してもらう」ため学校の様子や楽器を演奏する生徒の写真や文章などを作成してもらう、また、お礼のための手紙や「演奏会」も学校が行うと説明していましたが、これでは、ただでさえ忙しい学校現場に仕事を増やし、負担をかけることになります。
 実施する場合には、学校現場に負担をかけないよう、豊島区が事務手続きをおこなうべきです。いかがですか。

大きな質問の第二に 国民健康保険について伺います。
 質問にはいる前に一言申し上げます。
 昨日17日開催の国民健康保険運営協議会で、国保条例の一部改正について、諮問がありました。諮問事項であるにもかかわらず、事前の資料配布はなく、当日机上配布となりました。14日に区長会で決定し、早く区民におしらせしたい、などとの説明がありましたが、納得できません。その場で資料を見せられて、その日に答申、というのは余りに乱暴、出席委員に対しても失礼だと思います。これでは国保運協が形骸化してしまいます。制度上、改善できないというなら、値上げはすべきではありません。
 保険料がまたあがります。明日の本議会で、値上げのための国民健康保険条例の改正が提案されることとなっています。
 Aさん48歳、建設労働者として親方のもと働いていました。医療費が心配で医者にかからず体調が悪く仕事を休みがちになり、収入がへり、国民健康保険料を滞納していました。あるときあまりにも体調悪いので医者に行くと、狭心症で入院するよういわれ救急車で大学病院へいきすぐ手術になりました。お金がないからと、強引に退院、連絡を受けた叔母さんと区役所で相談し、保険料を払ってもらいまた収入申告をすることで、限度額証明書もでて大分負担は軽くなりました。叔母さんからは、「相談したとき国保課の人に本当に親切にしてもらった」とお礼を言われました。
 その叔母さんから、「再検査でさらに手術が必要になるかもしれず働けないと収入がない。自分もいつまでも援助はしてられない、どうしたら良いか」と私に相談が来たのです。
  生活保護申請にいったとき、手持ち金は数千円、受理されたときAさんは、「叔母には世話にはなれない。自分で頑張るしかないが、もうどうでもいい、と思っていた。でも、これでほっとした」と話してくれました。
 再検査の結果、手術は不要で軽作業もできることになり、生活保護は辞退、親方にも事情を話して配慮してもらいながら、働くことができています。
 しかし、豊島区は 18年度の保険料滞納者22329世帯、短期証発行は5275件、資格証発行は2142件です。23区中で滞納世帯が割合で21位、短期証発行数は4 位、資格証発行世帯数は5位です。23区の中でいずれも悪い意味で上位に位置しています。 さらに、徴収のためとして「SMS(ショートメッセージサービス)」を活用した催告をしていますが、この手法を導入しているのは豊島区と町田市だけです。
 また、資格証や短期証の発行は、どうしてもやらなければならないものではありません。現に、最近では横浜市が2017年に資格証発行ゼロ、2019年8月には短期証の発行がゼロになっています。保険料をどうしても払えない世帯に対して、保険料の滞納を続けさせることは適切ではないのです。
 資格証になると、医療機関の窓口で自己負担は医療費10割全額になります。保険料を払えず、滞納している人が10割全額を払うことができるわけがなく、医者に行くのをがまんして悪化させることになるのです。受診抑制で死亡する例もおきています。医療を受ける権利が侵害されているのです。

 そこで質問します。
 高すぎる保険料に悲鳴が上がっています。にもかかわらず、保険料を上げ続け払えない人から保険証を取り上げる資格証や短期証はやめるべきです。答弁ください。

大きな3つめの質問、健康施策についてです。
 難聴を放置していると認知機能が低下する、早期での補聴器使用が大事だと言われています。豊島区では、最大2万円の補聴器の補助制度が始まっています。しかし、補聴器は片方だけでも高価ですが、両耳につける必要がある人も多く、とても負担が大きいのです。また、なかなか自分にあった調整ができない、あわないからつかっていない、などの声が届いています。日本共産党は都議団を中心として、補聴器の補助拡大に取り組んでおり、昨年11月、都議団主催のきこえの学習会を行いました。ここには、都民ファーストや無所属の都議も参加され、東京都医師会会長、日本補聴器工業会副理事長らが来賓で、「(自民党も共産党も)命を守るために一緒に」「党派を超えてがんばってほしい」とあいさつされました。
 慶応義塾大学医学部の小川郁(かおる)教授が「難聴・補聴器と認知症」と題して講義をされました。質疑で、私は豊島区では、23区で唯一、65歳に聴覚検査を行っていることを紹介するとともに検査を増やすとしたらどの年齢で行うのが良いか、伺いました。小川教授は、「広くスクリーニングするのが大切」とお答えくださいました。
 そこで質問します。
 豊島区は、聴覚検査を平成9年から開始、平成18年特定健診・長寿健診になったときに、65歳の聴覚健診を残してきたのです。まずは、聴覚検査の年齢の拡大について、区の見解を伺います。
 また、補聴器購入補助について、金額の増額をすべきと考えますが、いかがですか。答弁ください。また、新宿区や江東区のように補聴器の現物支給をおこなっている自治体もあります。補聴器の現物支給も検討すべきと考えますが、答弁ください。

第四の質問は、職員体制についてです。
 来年度の組織改正についての報告が予定された本会議初日にまにあわいまませんでした。予算委員会には間に合わすと報告がありましたが、これはひとえに区長に責任があります。
 さて、日本共産党は、だれもが8時間働けば普通に暮らせる社会を目指しています。また、区民のくらし福祉を支えるためには、区が責任をもって施策を推進しなければなりません。そのためには、職員の計画的な採用と育成が重要です。豊島区では、まだまだ男性の育休取得は少ないです。忙しい職場は、女性も含め育休も有給も取りにくい状況があるのは事実です。また、職員白書では18年度では、メンタルで休む職員が大幅に増えました。わが党は、これまでも職員の残業をなくし区民サービスを向上させるためにも、職員を1800人へ削減する無理な計画、第七次定員管理計画の撤回を求めてきたところです。
 西部生活福祉課において、一人が140件のケースを担当する事態がおきています。職員2名が年度途中で休職、一人は別の部署に移動、一人は復帰予定とのことで改善する可能性があるとはききましたが、確実ではありません。生活福祉課のケース担当数については、決算特別委員会でも指摘しましたが、厚労省の基準はケースワーカー一人当たり80ケースなのに、4月当初から相談員を除くとワーカー一人当たり86ケースとなっていました。生活保護利用者からは、これまでも職員の異動などに伴う引き継ぎが不十分だと苦情がでています。病気や高齢で困難になっている利用者の状況を考え一人ひとりに寄り添ってきめ細やかな対応をするには、さらに職員の増員は必要です。
 4月から「超過勤務命令の上限設定の見直し及び勤務時間インターバル制度の本格実施」が始まります。「上限」も「インターバル」も必要ですが、「労働時間の適正な把握」と「仕事量に見合った人員体制の確保」が前提であり、そうでなければ、未申請残業、サービス残業が増えるだけです。
 実は、人手が足りない、と思われる部署は生活福祉課だけではありません。今年4月の新規採用は95人ときいていますが、実質何人の増加になるのでしょうか。

そこで質問です。
 年度途中で突発てきに職員が欠けることはありえますが、もともと余裕のない現場では行き詰まってしまいます。西部生活福祉課のような状況を放置しておくわけにはいきません。なぜ、このような事態となったのか、対応が遅れている原因と早急に具体的な対策をとることを求めます。
 また、定員管理計画については、「基本計画の中で検討する」と言いますが、まず、削減計画は撤回すること、そして必要な職員が採用できるようなものにすべきと考えますが、いかがでしょうか。

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