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2020年度予算反対討論
2020.03.17

 私は、日本共産党豊島区議団を代表して、ただいま議題とされております2020年度予算、すなわち第24号議案、令和2年度一般会計予算並びに第25号議案、国民健康保険事業会計予算、第26号議案、後期高齢者医療事業会計予算、第27号議案、介護保険事業会計予算の3特別会計予算の可決に反対の立場から討論を行います。

 新型コロナウィルスの感染拡大が日本と世界の経済を直撃しています。とりわけ日本は、昨年10月からの消費税の増税による新たな消費不況の深まりに加え、新型コロナウィルスの感染拡大による観光客の減少、生産休止やイベント中止などで経済はいっそう冷え込み、企業の経営も国民の暮らしも危機は深刻です。安倍政権の一律休校要請なども経済活動に大きな打撃を与えています。苦境に追い込まれた中小企業への支援や、働く人が不当に扱われないようにすることなど、政府は抜本的な経済対策を強化すべきです。

 豊島区の来年度予算には、新型コロナウィルス対策に係るものは含まれてはおりませんが、予備費を使い、そして必要な時には適切に補正予算を組むべきです。特に後でものべますが、区内中小零細業者や個人商店、フリーランスの方、日給月給の方は、明日の資金繰り生活をどうしようか、というところまで追いつめられております。豊島区独自の対策をさらに行うことを強く求めます。

 豊島区の2020年度予算は最大規模だった2019年度よりも219億円へったとはいえ、1282億9300万円と過去2番目の予算規模となりました。豊島区はこの予算について、1. 区の未来展望を実現するメリハリのある予算、2. 「としま新時代」を展開する戦略的な予算、3. 7年連続で財政調整基金の取り崩しを行わない健全な予算、といっています。

 日本共産党区議団は、2020年度予算について、
第1に、深刻な区民生活を直視し、暮らし、福祉、教育など、区民需要を最優先にした予算になっていない。第2に、大企業と来街者のためのまちづくりを優先し区民が置き去りにされている。第3に、自治体本来の役割を果たすうえでひずみが起きている。この3つの観点から反対をするものです。
それでは、第1の観点、深刻な区民生活を直視し、暮らし、福祉、教育など、区民需要を最優先にした予算になっていないこと、について述べます。
 まず、中小企業、中小業者・商店街支援についてです。
 新型コロナウィルスの流行により、区民のくらし、商店街にも影響が出ています。
政府による集会やイベントの自粛、感染予防のための外出の抑制などで、商店街に繰り出す人が少なくなりました。巣鴨地蔵通り商店街でもお客さんが激減、日曜日でも閑散とし、老舗のコーヒー店が2月に廃業となりました。ある商店主から「2月からお客さんが減り、3月は激減、先の見通しがない」と訴えられました。私が、融資も大事だが、借りたお金は返済しなければならない、今求められるのは直接的な支援、例えばプレミアム付き区内共通商品券の発行を、と質問すると、区は「検討する」と答弁しました。国も無利子無担保の緊急融資制度をはじめますが、区も業種や規模にとらわれない、長期返済、低金利、据え置き時期も大幅に見込んだ豊島区独自の融資制度を創設することを要望します。

次に住宅についてです。
 豊島区の住宅困窮者の相談で最も多いのが、高額家賃の負担が347件、取り壊しによる立ち退きが190件、将来の不安が136件です。昨年度と比較しても、いずれも2倍以上増えています。安価で良質の住宅を求める願いは切実です。区内での都営住宅の募集はほとんどありません。区民住宅は、あと2団地のみで来年度1団地廃止、令和7年には完全撤退です。区は公共住宅よりも空き家と住宅セーフティネット活用などと言いますが、今年度の実績を確認すると、住宅セーフティネットの実績はゼロであります。全くセーフティネットにもなっていません。
「民間まかせ」や「自己責任」を基調とした現在の住宅政策を、「住まいは人権」という立場にたった住宅政策に転換することこそ必要です。区民の切実な願いに応えるために、公共住宅の建設に踏み出すべきです。

次に生活保護についてです。
 国は2018年から3年間かけて生活保護費を引き下げます。昨年10月の生活保護費の引き下げで、消費税の引き上げにともなう加算があっても、特に高齢者単身世帯1742世帯の保護費が下がりました。母子世帯でも下がった世帯があります。今年10月にはさらに引き下げる予定となっています。これ以上下げるべきではないと質問すると、国が専門委員の答申でそれなりの根拠があるとして、意見を言うつもりはないというのが、区の答弁です。健康で文化的な最低限度の生活を保障する生活保護費を引き下げるのはやめるべきです。
 今年度、通算6カ月、職員の欠員が続いたことから、生活保護のケースワーカーが一人140ケースを担当するという異常事態が起きました。今年4月の想定では、相談員を除いたケースワーカー一人当たり86.6ケースとなりますが、4月当初から厚生労働省の基準通り80ケースとすべきです。

次に保健所についてです。
 新型コロナウイルス感染防止のために保健所の果たす役割は重要です。1月9日以降、区民や医療機関から保健所に寄せられている相談件数は、1296件です。それに対応するために、豊島区で働く保健師を総動員し、午前、午後のシフトを組み、夜間は、都内全域から保健師を動員し、新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者相談センターで、区民と都民の命と健康を守るために、頑張っています。通常業務をこなしながら、非常事態に対応しています。しかし、新型コロナがいつ収束するか見通しがありません。私が保健師の増員を求めたところ、区は「現場が厳しいのは認識している」「しっかりと把握したうえで対処してまいりたい」と答弁しました。区民の命と健康を守るため、保健師のがんばりを支えるためにも、増員をすべきです。

次に防災・震災についてです。
 地球温暖化の影響もあって日本全国で自然災害が発生し、昨年は台風15号、19号で甚大な被害が発生しました。本区でも様々な課題、教訓が明らかになり、地域防災計画の見直しが行われました。救援センター開設、運営にあたって、各地域本部には保健師2人が配置されることになり、救援センターごとの開設マニュアルの作成予算も計上されています。わが党は、救援センターはバリアフリーも含めて、マニュアルの作成を求め続けてきましたので一歩前進だと評価します。救援センターの運営については、地元の町会、PTA、消防団の協力を得ることは否定しませんが、救援センターの開設、初動立ち上げがその後の救援センターの運営に大きく影響します。マニュアル作成段階から職員もかかわり、地域と顔の見える関係、コミュニケーションが取れる関係性を築く中でお互いに信頼しあい、運営がスムーズにいくのであります。また、感震ブレーカ―を普及するにあたっても、南長崎3丁目の耐火構造を除く全戸を職員が各戸訪問し、普及促進を図るとしていましたが、実績はまだ2戸で、個別訪問は3月から取り組むとのことです。昨年は台風19号の被害、対策で大変でしたが、人手不足で普及が進んでいないのではないか、災害対策要員を複数配置にするなど職員の増員をすべきです。

次に銭湯についてです。
 区内の公衆浴場、銭湯は廃業が続き18軒となってしまいました。約10億円かけて復活させるトキワ荘マンガミュージアムができる南長崎の銭湯が廃業し、長崎・南長崎地域からは銭湯がなくなりました。区長は、18軒はさんさんたる状況と認識している、何としても残していきたいと答弁しました。しかし、来年度予算では、新規の増額はホームページやリーフ作成の補助は少々ありますが、銭湯のない地域の人への支援策はありません。理事者は「費用対効果を考える」と言いますが、そもそも民間ではやれない、利益が出ないが必要だからこそ、自治体が対応していかねばならないのです。

 次に小中学校の私費負担について述べます。
 これまでわが党は「義務教育は無償」の原則から私費負担の解消を求めてきました。「学校給食への公費補助事業」が行われることは、一歩前進と考えますが、負担の引下げはしないのは認められません。また、修学旅行の交通費補助も「23区のほとんどやってない」として拒否しました。就学援助では入学支度金の増額は評価しますが、基準引き上げについては、生活保護基準の1.4倍にするため必要な予算は1400万円程度ですから、ただちに実施すべきです。

 次に子どもスキップについてです。
 子どもスキップの職員体制については非常勤職員の待遇改善が行われる、配置についても改善が進んでいます。しかし、まだ欠員が存在し、さらには豊島区教育ビジョン2019では子どもスキップについて「その充実のため、1施設につき正規職員2名の確保に努める」とありますが、来年度は正規の増員はありません。早急な改善を求めます。

 小中学校の休校に伴う対応について、一言述べます。
 学校給食がなくなったことについて、わが党の要望に応え、就学援助を受けている子どもについては1日当たり500円15日分を支給すること、学童クラブで13日にカレーライスの提供を行ったことは、評価いたします。小学生の居場所としての学童クラブの午前中からの開設、校庭開放、職員体制では子ども家庭部だけでなく教員や区役所あげての協力体制が作られたことも良かったです。しかし、中高生ジャンプは閉鎖され、部活もできない状況であり、ぜひ、中高生の居場所について拡大をすることを求めます。

続いて、第2の観点、大企業と来街者のためのまちづくりを優先し区民が置き去りにされていることについてです。

 賑わいと文化を口実にハレザ池袋周辺の大型開発、ハコモノに大規模な税金を投入するまちづくりが進められています。来年度予算で市街地開発事業は、南池袋二丁目C地区市街地開発事業経費 797,710千円など3件で総額16.9億円計上されています。池袋保健所は築20年ですが、老朽化を理由に36億円で売却し、造幣局跡地に17億円で仮移転しました。5年後に南池袋二丁目C地区市街地開発ビルへ本移転の計画ですが、いったいいくらかかるのか、いまだに示していません。保留床の買い取り価格がわからないのに、買取だけは決まっているのはおかしいではないですか、と指摘すると、区長は「池袋保健所を改修するのに20億円かかるので、売却した金額と20億円をかける」と答弁しました。ということは、ますます増えるということです。消費税増税、コロナショックで経済の底が抜ける可能性もあり、歳入環境が悪化しているもとで、市街地開発につき進めば財政にも深刻な影響を及ぼします。南池袋二丁目C地区市街地開発ビルへ保健所の本移転は断念すべきです。

 旧朝日中学校跡地、この場所には、特別養護老人ホーム建設計画が発表されて2年以上たちます。巣鴨北中学校が新校舎に移ったら、旧朝日中学校の校舎は解体し、2022年には特養が竣工の予定でしたが、計画が大幅に遅れています。決算特別委員会で「直ちに具体化を」と求めると、「今年度中に計画を策定する」と答弁しました。改めて進捗状況を確認すると、特養ホームの建設は、120床から140床の規模を予定しているが、小中学校改築計画で、この跡地を、仮校舎として利用できるか、できないかも含めて検討しているので来年度中には計画を固めると答弁しました。そうなると、早くても3年後です。地域からは、その後、全く説明がないので、いったいどうなっているのか、怒りの声が寄せられています。ハレザ池袋周辺の開発に熱中するあまり、学校改築計画、特養建設が後ろに追いやられたものと言わざるを得ません。

 羽田空港増便に伴う飛行ルートの変更については、導入する新着陸方式を巡り国際定期航空操縦士協会連合会(IFALPA)は1月に懸念を表明し、2月の飛行試験では、エア・カナダ機が3.45度の着陸に対応できず成田空港に目的地を変更、米デルタ航空は準備が整っていないとして試験参加を見送ったと報道されました。
 2月の実機飛行の際には、区民から「思ったより低い」「説明されたルートと違うのでは」「キーンという金属音もあり騒音がひどい」「落下物をみた」などの声が寄せられています。
 新型コロナウィルスの問題もあり、航空需要も冷え込んでいる中、新ルートはやめるべきです。区は引き続き「教室型説明会を国に要請している」と言いますが、返事はないとのこと。このまま3月29日の本格実施となるなら、豊島区が「丁寧な説明を求めていく」と言っていたのは意味がなかったことになります。

 民泊についてです。豊島区は23区の中でも新宿区に次いで受理件数二番目で、昨年の決算特別委員会以後も届け出が増え932軒となっています。その約9割が家主不在型。ごみの取扱い、騒音の苦情など、106件が寄せられています。最近の事例ですが、鍵を直接受け渡しするのではなく、門扉の大きい南京錠の中から部屋の鍵が出てくる事例や消防車やパトカーが来るなど周辺住民が大騒ぎになる事例がありました。住民はネットで、民泊の届けを出している事業者だと確認はできたのですが、電話番号がないのでどこに連絡をしたらいいのか、困ったそうです。直ちに、民泊事業者の電話番号もホームページで公表するなど改善すべきであります。区は通報があれば、現場に職員を派遣し指導などを行うと答弁しましたが、実際には、職員を現場に派遣した事例は「把握していません」と答弁するなど無責任です。

 イケバスについては、わが党はコミュニティバスと違って、区民のための施策ではなく、観光客目当て、外から人を呼ぶ街づくりが目的であることから反対してまいりました。新型コロナウィルスの問題もあり、思ったほど乗客はおらず、区民から「ガラガラだ」と指摘されています。人を呼び込む街づくりに特化して集中して税金をつぎ込むことは危険だという認識はあるか問うと、区長はいろいろ言いましたが、結局は「バランスを取りながら」といいつつ、「これを前へ進めていきたい」と答えたのであります。
 以上、大型開発、来街者優先のまちづくりを優先し、区民を置き去りにしているのであります。

第3に、自治体本来の役割を果たすうえでひずみが起きている点についてです。
 一つは、イケバスについてです。いま述べたようにイケバスは区民の足ではありません。加えてイケバスの停留所としてつくられるイケ・サンパークの展望台は赤であり、豊島区の景観計画に適合していません。設計中のグリーン大通りのバス停に設置予定の上屋も赤なら適合しないのです。課長は「景観審議会にかけて」などと答弁しましたが、行政が最初から「適合しない」建造物をすすめようというのでは、区民に「景観計画を守ってください」と言えなくなるではありませんか。そして、この2つの事業は20年度予算には計上されておりません。展望台は「防災公園(イケ・サンパーク)の事業費含まれるアートサインの予算より多くなれば補正予算が必要」であり、バス停の上屋は新たに積算し補正を組まねばならないものです。新型コロナウイルス対策と違い、予備費を使えるものではないことは当然ですが、予算の流転用も本来禁止されており、区民の生活にとって切実・緊急なものではない、区長の政治的判断といえども勝手にやるべきではないと考えます。
 かつて、西部地域複合施設の建設について、わが党は「卵型の設計は使いにくい」「莫大な経費は禍根を残す」と反対しましたが、当時区長は補正予算で「債務負担行為の増額」を行い、他の会派の皆さんは賛成しました。しかし、結局断念したのであります。本当にあの時、強行しなくてよかったです。

 二つ目に組織改正についてです。
 組織改正については、例年ですと予算内示会、早いときには1月の会派説明の時に示されていました。職員の体制を決めるものであるとともに、部や課の新設など新年度の予算執行にも関わるのが「組織改正」です。約束された本会議初日にも示されず結局予算初日まで先延ばしとなりました。これほどまで遅れた責任は区長にあります。そして、示された案では突然SDGs未来都市調整担当課長が新設、コンプライアンス担当課長が総務課から危機管理に移管などとなっていました。そして委員会初日終了時に区長から、「本日、2020年度SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業に応募した」と知らされたのです。わが党はSDGsの考え方には反対ではありませんが、その中身については十分な議論が必要です。今後選定されれば予算にかかわるものも出てくると思われますが、あまりにも議会軽視がはなはだしい。そして、コンプライアンス担当課長が移管されたことに伴う予算執行については、理事者は「執行委任をすればよい」と答弁していましたが、それなら何でもありで議会審議での予算審議とは一体何なのか、これまた議会軽視です。

 三つ目は、「稼げる自治体」です。小林議員の一般質問で指摘しましたが、これまで「公民連携で稼いだ」事例は東西デッキの南デッキを西武鉄道に12億円も補助したものです。今後は、公園でカフェを作って稼ぐといっても、西口公園や中池袋公園ではそれを上回るイベント経費や維持管理経費が掛かっているのです。そして、イケバスのバス停には上屋をつけて広告収入を得る、というが、そのために「景観計画」に適合しないものを作るとすればあまりにも区はやりたい放題ということです。

 以上3つの観点から、一般会計予算に反対するものであります。

次に3特別会計についてです。
まず、国民健康保険事業会計について述べます。
 新型コロナ対策としての厚労省通知に基づく対応について、資格証の取り扱いや又、短期証の留め置きはないと確認しました。保険料について、基礎分・支援分について一人当たり保険料が126,202円と今年度に比べ1,028円アップ、特に均等割りが上がったことで低所得者の保険料が上がることになります。これを上げないで済むための予算は7200万円程度ですむのです。さらに介護分がおおはばにあがったことで、4人世帯で大人二人が40歳以上で子どもが二人というモデル世帯の保険料は年収400万円で50万7787円と6128円アップです。
 また、新型コロナウイルスでフリーランス・自営業の収入減が大問題になっていますが、こういう人たちが加入しているのが、国民健康保険です。単身で日給月給で働く方もいます。例えば60歳、年収200万円つまり、月16万7000円の収入で、年間16万9771円の保険料10回に分ければ月1万7000円程度の保険料は本当に高すぎます。我が党に国保料の滞納による差し押さえについての相談が最近2件寄せられました。私も区民税の滞納を取り上げましたが、国保料を滞納している方は税金滞納や借金があって多重債務になっていることが多くあります。差し押さえをすることではなく、区が総合的にかかわって生活支援につなげることを強く求めます。
 次に後期高齢者医療事業会計について述べます。
 来年度保険料が上がり、また、これまで行ってきた均等割りについての国の保険料軽減特例も削減され、高齢者負担が増えます。高額医療・高額介護合算制度は、申請書と添付書類も複数あり高齢者にはわかりにくいものです。郵送でできるのですが、中でもマイナンバーについては、その記入とともに「マイナンバーカードや通知カードのコピー」を同封するようになっておりますが、理事者の答弁では記入しなくても区が職権で入れることができるとのこと、だったらコピーを求めたりマイナンバーを書かせないほうがよっぽど個人情報保護になります。

最後に介護保険についてです。
 「介護の社会化」を掲げてスタートした介護保険制度が導入されて20年が経ちました。しかし、現実は「保険あって介護なし」が実態です。本区では東京都と連携して国家戦略特区の仕組みを活用し、区内在住の要介護認定者に対して介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせる「選択的介護」のモデル事業を2018年8月よりスタートしました。1年と半年の選択的介護モデル事業の実績を確認すると、平成30年8月から訪問介護との組み合わせによるモデル事業が33件、令和元年12月から通所介護、居宅介護支援との組み合わせによるモデル事業の実績は6件です。この実績に対して、区はどう受け止めているかと確認すると、区は「新しいチャレンジで、事業所にとっては、収益につながらない」「この件数でもって、少ないとは思っていない」と答弁しました。しかし、わが会派に相談があった事例ですが、88歳の女性で、介護度4、息子さんと同居していますが、日中独居になるので、介護度限度額をほぼ利用し、選択的介護も30分、2500円を4回利用すると負担額は1万円にもなります。年金だけでは足りなくて、息子、娘さんも援助しなくてはなりません。
一時的なら援助も可能ですが、息子と娘さんの生活もあり、いつまでも続けることはできません。介護保険制度の理念を生かし、保険給付を拡充するとともに選択的介護はきっぱりと止めるべきです。

以上の理由から3特別会計予算に反対いたします。
 以上で私の討論を終わります。御清聴ありがとうございました

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