新型コロナ感染症など緊急対策に関する特別要望書
2020.12.02
豊島区長 高野之夫 様
日本共産党豊島区議団
団長 渡辺くみ子
新型コロナ感染症は、一向におさまる様子もなく拡大し、「第三波」となっています。来年度予算にむけて、また、年末年始を含め緊急に実施すべきこととして、以下の通り特別に要望します。
(記)
【平和・人権】
- コロナ感染症の影響で中止された戦後75年記念事業の事業費を増額し、実施すること。また、来年1月の核兵器禁止条約の発効を契機に、被爆75年記念事業も予算を増額して実施すること。
- 新型コロナ感染症にかかわるあらゆる差別、いじめ、風評被害がおきないようにすること。
- 新型コロナ対策においても、「誰一人取り残さない」観点で実施すること。
【行財政】
- コロナ感染症の影響による財政難を口実に、福祉、くらし、教育を削らないこと。不要不急の大型開発やイケバスのような「人を呼び込む街づくり」については、見直すこと。
- 「区有施設の整備等の見直し検討」については、学校施設はもちろんのこと、子ども、高齢者、障害者にかかわる施設建設は先送りしないこと。
- 新自由主義に基づく民営化・効率化を見直し、福祉や公衆衛生、清掃など、継続的に公務労働を担える職員体制を構築するよう、第七次定員管理計画は直ちに見直すこと。特に、豊島区は、23区でも非正規雇用率が高く、中でも一般事務補助(旧臨時職)が多いことから、正規職員を増やすこと。
- 会計任用職員の更新限度の撤廃や昇給、さらには報酬手当・休暇制度の充実など、待遇改善すること。
【防災】
- 避難所(救援センター)の整備にあたっては、「密」状態を避けることをはじめ、段ボールベッドの配備を増やすなど、感染拡大防止とプライバシー及びジェンダーに配慮した抜本的な改善をはかること。補助救援センター、福祉救援センターについても同様とすること。避難所を開設するための区職員の配備に万全を期すとともに、防災課職員も増員すること。
【医療・保健・健康】
- いつでもだれでも何度でも無料でPCR検査が受けられるよう、PCR等検査の自治体負担をなくすため、国に全面的な財政措置を行うよう求めること。当面早急に、医療、介護、福祉、教育、清掃等の現場で働く人たち(エッセンシャルワーカー)が、定期的に公費でPCR検査を受けられるようにすること。中小企業や建設労働者にも拡大すること。すべての妊婦が公費でPCR検査を受けられるようにすること。
- 新型コロナ感染症相談について土日及び夜間も含め、相談体制を拡充すること。感染追跡を専門に行うトレーサーを確保し、保健所の体制を抜本的に強化すること。さらに、通常時から保健所体制を拡充すること。
- インフルエンザ予防接種を子どもにも無料で実施すること。
- 国民健康保険・後期高齢者医療の新型コロナ感染症に伴う傷病手当金について、給与所得者だけでなく、自営業者やフリーランスも対象にすること。前年度収入については、雑収入など収入要件について緩和すること。国保料、後期高齢者保険料は引き下げること。
- 感染症対策として換気が求められることから、冷暖房の使用で負担が増えることが想定される電気代等について、低所得者等への補助をすること。生活保護利用者や低所得者へのエアコン設置補助を実施すること。
- 介護、保育、障害者など区内民間福祉施設の感染症ガイドライン(マニュアル)作成について支援すること。
- コロナ感染症拡大に伴い、外出が困難になっている高齢者の見守りやフレイル対策、また、DVや児童虐待、高齢者障害者への虐待を見逃さないため、区の職員による訪問や電話相談などの体制を実施すること。安心できる居場所づくりに取り組むこと。
- 都立大塚病院の独立行政法人化に反対すること。
【中小企業、区民生活等】
- 具体的な施策を検討するため、行政だけでなく、区内の医療関係者、事業団体、労働組合、NPO法人など広範な区民をいれた「対策会議」を設置すること。
- 消費税増税とコロナ感染症拡大による厳しい状況を解消するため、消費税率を緊急に5%に引き下げるよう国に求めること。
- 全区民への豊島区独自の給付金を創設すること。また、4月28日以降に出生した子どもに追加で支給すること。
- 国や東京都の給付金や協力金の範囲が狭く、支給も遅れていることから、豊島区が生業資金の復活など直貸しを行い、中小業者が営業を継続、再開できるようにすること。
- 新型コロナ感染症により困窮している中小企業等(介護、障害者、医療関係を含む)に家賃やリース代など固定費を豊島区独自に補助すること。
- 収入が減って困窮する区民に対し、水道光熱費や税金について、徴収猶予だけでなく、減免の制度を作るよう求めること。
- 豊島区独自の休業補償およびプレミアム付き区内共通商品券の発行を行うこと。
- 区内業者を使えば補助率を上げるなど、区内の景気循環を増やす取り組みをすること。
- リストラと大不況の悪循環を起こさないために、政府が「リストラ・雇い止め防止宣言」を行い、あらゆる施策を動員する政治姿勢を示すよう求めること。区として、雇用の確保・拡大に努めること。
- 区有施設の利用料を減額すること。
- 年末年始の閉庁期間中に、生活困窮等の緊急相談に対応できる体制を講じること。
【子ども、子育て、介護、教育】
- ひとり親世帯の支援については、さらに拡充するとともに、児童扶養手当の支給を条件としない施策も実施すること。
- 保育や介護など、必要不可欠で密接が避けられない業務に携わる人たちに給与の増額など待遇改善に取り組むこと。
- 学校及び学童クラブは三密を避けるなど感染症対策を講じて、できる限り継続すること。感染症予防策の予算と人員をつけること。
- きめ細かい教育を行うため、少人数学級を実施し、必要な教室の確保と教職員の増員をはかること。その際20人程度学級を目指すこと。
【その他】
- 保健所のC地区への移転は中止すること。又、区主催のイベントについては、新型コロナの感染状況に応じて、中止・縮小も含めて適切に判断すること。
以 上
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