新型コロナ感染症など緊急対策に関する特別要望書を提出しました
2021.12.02
豊島区長 高野之夫 様
日本共産党豊島区議団
団長 渡辺くみ子
新型コロナ感染症は、新規感染者はへったものの新たな変異株の出現など、予断を許しません。来年度予算にむけて、また、年末年始を含め緊急に実施すべきこととして、以下の通り特別に要望します。
(記)
【平和・人権】
- コロナ感染症の影響で延期された戦後75年記念事業については、3月にふさわしい事業に修正・拡大して実施すること。
- 新型コロナ感染症にかかわるあらゆる差別、いじめ、風評被害がおきないようにすること。特にワクチン接種について強制や差別がないようにすること。
- 新型コロナ対策においても、「誰一人取り残さない」観点で実施すること。
【行財政】
- コロナ感染症の影響による財政難を口実に、福祉、くらし、教育を削らないこと。現在進行中の東池袋1丁目地区、南池袋二丁目C地区、東池袋四丁目2番街区地区に加え、今後予定される池袋駅西口地区、西池袋1丁目地区、東西デッキなど不要不急の大型開発やイケバスのような「人を呼び込む街づくり」は、見直すこと。
- 子ども、高齢者、障害者にかかわる施設建設は先送りしないこと。
- 後期基本計画における職員の定員管理については、新自由主義に基づく民営化・効率化を見直すこと。計画(案)では定員管理について必要な職員の増員も進めることになっており、福祉や公衆衛生、清掃など、継続的に公務労働を担える職員体制を構築すること。特に、豊島区は、23区でも非正規雇用率が高く、中でも一般事務補助(旧臨時職)が多いことから、正規職員を増やすこと。
- 会計年度任用職員の更新限度の撤廃や昇給、さらには報酬手当・休暇制度の充実など、待遇改善すること。
【防災】
- 避難所(救援センター)をさらに増やすとともに、引き続きコロナ対策やバリアフリー、ジェンダーに配慮しながら、施設整備及び配備職員の訓練を続けること。補助救援センター、福祉救援センターを増やし、備品や備蓄の確保、運営体制整備にも取り組むこと。
- 災害弱者支援を強化すること。特に、避難行動要支援者の個別避難計画作成について、福祉総務課だけにまかせるのではなく、防災課職員も増員すること。
【医療・保健・健康】
- 新型コロナウイルス感染症の第六波への対応を強化すること。また、オミクロン株など変異株についての対策をとること。
- いつでもだれでも何度でも無料でPCR検査が受けられるようにすること。当面早急に、介護、保育、教育、清掃等の現場で働く人たち(エッセンシャルワーカー)が、定期的に公費でPCR検査を受けられるようにすること。事業所が独自に行うPCR検査に補助する制度を作ること。
- 新型コロナ感染症などの感染追跡を専門に行うトレーサーを確保し、保健所の体制を抜本的に強化すること。さらに、通常時から保健所体制を拡充すること。
- インフルエンザ予防接種を子どもにも無料で実施すること。区内の学校、保育園など子ども関係施設で働く教職員や保育士のワクチン接種に豊島区として補助すること。
- 国民健康保険・後期高齢者医療の新型コロナ感染症に伴う傷病手当金について、給与所得者だけでなく、自営業者やフリーランスも対象にすること。前年度収入については、雑収入など収入要件について緩和すること。
- 来年度国保料、後期高齢者保険料は引き下げること。
- 感染症対策として換気が求められることから、冷暖房の使用で負担が増えることが想定される電気代等について、低所得者等への補助をすること。生活保護利用者のエアコン設置補助を拡大するとともに、高齢者、障害者、一人親世帯へのエアコン設置補助を実施すること。
- 介護、保育、障害者など区内民間福祉施設の感染症ガイドライン(マニュアル)の実施について定期的に専門家の助言が得られる仕組みを作ること。
- コロナ感染症対策に取り組む保育、介護、障害福祉の事業所に対し、独自の支援金を支給すること。
- コロナ感染症拡大に伴い、外出が困難になっている高齢者の見守りやフレイル対策、また、DVや児童虐待、高齢者障害者への虐待を見逃さないため、区の職員による訪問や電話相談などの体制を実施すること。安心できる居場所づくりに取り組むこと。
- 都立大塚病院の独立行政法人化に反対すること。
【中小企業、区民生活等】
- 具体的な施策を検討するため、行政だけでなく、区内の医療関係者、事業団体、労働組合、NPO法人など広範な区民をいれた「対策会議」を設置すること。
- 消費税増税とコロナ感染症拡大による厳しい状況を解消するため、消費税率を緊急に5%に引き下げるよう国に求めること。
- 低所得者への豊島区独自の給付金を創設すること。国の18歳以下の子どもへの給付については、現金で速やかに支給できるようにすること。
- 国や東京都の給付金や協力金の範囲が狭く、支給も遅れていることから、豊島区が生業資金の復活など直貸しを行い、中小業者が営業を継続、再開できるようにすること。
- 新型コロナ感染症により困窮している中小企業等(介護、障害者、医療関係を含む)に家賃やリース代など固定費を豊島区独自に補助すること。
- 収入が減って困窮する区民に対し、水道光熱費や税金について、徴収猶予だけでなく、減免の制度を作るよう求めること。
- 区内業者を使えば補助率を上げるなど、区内の景気循環を増やす取り組みをすること。住宅修繕・リフォーム資金助成事業の大幅な増額、区内事業者を使っての家具転倒防止器具設置の補助事業の復活等をおこなうこと。
- リストラと大不況の悪循環を起こさないために、政府が「リストラ・雇い止め防止宣言」を行い、あらゆる施策を動員する政治姿勢を示すよう求めること。区として、雇用の確保・拡大に努めること。
- 区有施設の利用料を減額すること。
- 年末年始の閉庁期間中に、生活困窮等の緊急相談に対応できる体制を講じること。
- 原油高騰、物価上昇による区民生活への影響を調査し、対策をとること。
【子ども、子育て、介護、教育】
- ひとり親世帯の支援については、さらに拡充するとともに、児童扶養手当の支給を条件としない施策も実施すること。
- 保育や介護、障害者など、必要不可欠で密接が避けられない業務に携わる人たちの職員配置基準の見直しや給与の確実な増額など待遇改善に取り組むこと。
- 学校及び学童クラブは三密を避けるなど感染症対策を講じて、できる限り継続すること。感染症予防策の予算と人員をつけること。
- 小・中学校の学級編成については早急に中学校も含め35人学級を実施するよう国・都に求めるとともに、区として実施すること。
- 学校長寿命化計画については、学校間格差が生じないようにするとともに、最優先で財源を確保し、建て替えを進めること。地域住民の意見を反映すること。統廃合や合築などをしないこと。
【その他】
- 区主催のイベントについては、新型コロナの感染状況に応じて、中止・縮小も含めて適切に判断すること。
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